[典型問題解説]放物運動・モンキーハンティング(物理)

物理の面白い問題

はじめに

みなさんこんにちは!”いと(@StudyRoad)”です!

今回は物理の典型問題解説として、「放物運動」の中でもモンキーハンティングと呼ばれる問題の解説をしていきたいと思います!

この問題は、私が受験生の時に初めて解いて、「物理って面白いかも」と思ったきっかけになった問題でもあるので、ぜひ最後まで読んで、共感していただけたらと思います!

問題

モンキーハンティングの問題

基礎の確認

今回の問題は、以下の等加速度直線運動の公式さえ知っていれば解くことができます。

①   v=vo+at

②   x=vot+1/2at2

③   v2−vo2=2ax

このaは加速度を表しています。問題中のaとは異なるので注意してください。

物理を習いはじめて一番最初に覚える公式ですので、多くの人が知っていると思います。物理基礎までしか履修していない人でも解くことができるので、解いてみると良いと思います!

解説

では実際に解説していきます!

⑴速度の分解!!

⑴投げ出されたPが、Qの置かれた点を通る鉛直線(x=a)を横切る時刻tを求めよ。

速度が軸に対して傾いている時、一番はじめにすること、それは速度の分解です!!

速度の分解

x、y方向の速度成分をそれぞれvx、vyとすると

vx=vocosθ

vy=vosinθ

となりますね。

x方向にはなんの力も働かないので速度は変わりません。つまりx方向に関しては等速直線運動ですから、求める時刻tを用いて、vocosθ・t=a  が成り立ちます。これを変形して答えは、

t=a/vocosθ

になります。

⑵公式の使い方を確認しよう!

⑵この時刻のP,Qのy座標yp,yqをそれぞれ求めよ。

今回の問題では、あらかじめ座標が設定してあり、y軸の正の向きは鉛直上向きです。

これを踏まえた上で、y軸方向の加速度は何になるのか考えてみましょう!

答えは−gです。ここで−をつけ忘れてしまうのが初学者にありがちなミスですので注意しましょう!

加速度が−gとわかったところで、⑴で求めた時刻tにおけるPのy座標ypから求めていきます!

Pのy軸方向の初速度vyvosinθと⑴で求めましたので、これを利用して公式②を使うと、

yp=vosinθ・t−1/2gt2

となりますので、⑴の答えであるtを代入して計算をすると

yp=atanθ−g/2(a/vocosθ)2

が求められます。

次にQに関してですが、初期位置がbであることと、自由落下であるため初速度が0であることを考えて同様に公式②を使います。

yq=b−1/2gt2

あとはtを代入して計算すると

yq=b−g/2(a/vocosθ)2

と求められます。

⑶モンキーハンティングの由来とは?

⑶Pを投げ出す角度θがある値のとき、voの値にかかわらず両物体は衝突する。そのときのtanθを求め、a,bで表せ。

衝突が起こるのは⑵で求めたyp,yqが等しいとき、つまり

yp=yq     成り立つ時ですよね。

⑵の答えを代入し、整理すると、

tanθ=b/a と求められます。

ここで解答としては終了ですが、少しだけモンキーハンティングと呼ばれる由来を解説したいと思います。

本問の答えtanθ=b/aは、投げ出す時にPの初速度voのベクトル(方向)がQに向いていれば、その初速度に関係なく、衝突が起こることを意味しています。

これは、ハンターの放った矢をP、狙われた猿をQとした時に、木にぶら下がった猿を狙った矢に気づいた猿が、木から手を離したものの、結局は矢に当たってしまう現象を説明しています。

猿が木から手を離すと矢が当たる

このことから、この問題はモンキーハンティングと呼ばれているのです。

 

 

 

 

⑷衝突が起こる前提の話だから…

⑷x軸の上側(y≧0)で衝突が起こるために必要なvoに対する条件をa,b,gで表せ。

この問題は少しわかりにくいですが、衝突が起こる前提としています。

つまり、先ほど求めたtanθ=b/aは成り立っているのです。ということは下の図からsinθ、cosθがわかります。

tanθからsinθとcosθがわかる

 

だから必要な条件をa,b,gで表すことができるのです。

これがわかればあとは、衝突位置yp(=yq)のy座標が0以上であると考えて以下の不等式が書けると思います。

ypatanθ−g/2(a/vocosθ)2≧0

あとは、tanθとcosθを代入して整理すると、

vo≧{g(a2+b2)/2b}1/2

となります。(√の表記の代わりに()1/2を使っています。)

⑸相対加速度を考えよう!

Qから見るとPの運動はどのように見えるか。そして、Pが投げ出されてから衝突するまでの時間toをvo,a,bで表せ。

前半

「Qから見るとPの運動はどのように見えるか。」という問いの解答には、Qに対するPの相対運動が鍵になります。

この相対運動がないなら解答は「止まって見える」に、等速直線運動なら解答は「速さ◯◯の等速直線運動」になります。

(Qに対するPの相対速度)は

(Qに対するPの相対速度)=(Pの速度)−(Qの速度)

で表されます。

また、相対加速度はP,Q共に鉛直下向きにgであることから0であることがわかりますよね。

相対加速度が0ということは相対運動が等速直線運動であるということを意味します。

また相対運動の初速に関しては、投げ出すときのPの速度がvoで方向はQを向いていることを考えれば、voであることがわかると思います。よって解答は、

voで等速直線運動をする。

となります。

わかりやすく言えば、Qから見るとPは速さvoでずっと自分に向かってきているように見えるということですね。

後半

後半の「Pが投げ出されてから衝突するまでの時間toをvo,a,bで表せ。」に関しては解き方が複数存在します。

しかし、設問の流れを考慮すると、Qから見た視点を考えてあげて、

Qから見たら最初の状態でのPとの距離が(a2+b2)1/2あることと、Pはずっと速さvoで向かってくることを考えて、

t=(a2+b2)1/2/v

と求めるのが一番良いと思います。

そのほかには⑴で求めたt=a/vocosθのcosθに⑷で使った値を代入するだけでも求めることはできます。

最後に

今回はモンキーハンティングと呼ばれる放物運動の問題の解説をしてきました。

少しでも物理の運動がわかる楽しさが伝われば幸いです。

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では、最後までご覧いただきありがとうございました!