[2020年東京五輪]日本国民の「思いやり」を利用したボランティア

はじめに

みなさんこんにちは。いと(@StudyRoad)です。

前回は「東京五輪のお金」についての記事を書きましたが、今回は東京五輪のボランティアについて私が調べたことをまとめ、それらを受けて私が感じたことを書いていきたいと思います。

「お金」の記事内の話も少し出てきますので、そっちをまだ読んでいない方は先に読んでいただけると幸いです。(下のカードから飛べます。)

[2020年東京五輪]予算がどんどん増えてるみたいだけど大丈夫?
今回は2020年に開催される東京オリンピックの開催費・予算についての情報をまとめました。過去のオリンピックと比較することで、東京五輪の問題点を明らかにしていきます。また、本当にオリンピックは日本の経済を助けてくれるのかについても考えていきます。

東京五輪ボランティアのここがひどい!

東京五輪のボランティアが何かについては公式HPを見てもらえば良いので、この記事では「ここがひどい!」という部分に着目して書いていきたいと思います。

厳しい条件

意外と知られていませんが、東京五輪のボランティアは2種類に分けられます。「大会ボランティア」「都市ボランティア」です。

それぞれの条件や何をするのかを表にまとめましたのでご覧ください。

種類人数条件内容
大会ボランティア8万人1日8時間以上、10日以上競技会場や選手村での競技運営や観客のサポート
都市ボランティア3万人1日5時間以上、5日以上空港や会場の最寄り駅などでの交通案内

勤務条件を見てみると、「大会ボランティア」は1日8時間以上「都市ボランティアは1日5時間以上と、体力がない人には厳しいものになっています。

冷たい待遇

上で、労働時間が長いことはわかりました。では、そのお礼にはなにかもらえるのでしょうか?

実はこのボランティア募集が決まった当初はもらえないことになっていました。しかしあまりに反発が大きく、報酬が設定されました!それは、

1000円分のプリペイドカード

です!!!

時給換算では100円強です。

しかも、交通費も上限が1000円程度の支給しかなく、地方に住んでいる方が参加するためには赤字の覚悟が必要です。

せめて、交通費くらいは全額支給でも良いような気がします。

怖いくらい爽やかなPR動画

ボランティアの募集が決まった数ヶ月後には、今旬の女優さんを起用したPR動画が公開されました。こちらです。

この動画の中にこんなフレーズが入っています。(1:13〜)

有休✖️TOKYO2020

日本は有休を取らない(取れない)人が先進国ではもっとも多いとされています。

そんな貴重な有休をボランティアに使う人がいるとはあまり思えません。

応募フォームが一昔前の仕様

つい先日応募フォームが設置され、何人か応募しようとした人の声がネット上で聞かれました。

しかし、その仕様があまりにひどいと話題になっています。

まず応募フォームに入ると、親切に「応募フォームの入力には約30分かかります。」と教えてくれます。私ならこの時点でそっとページを閉じると思います。

そのあとの入力でも、

  • 半角でないとエラーが起こる。
  • エラーが出た際に直すべき箇所を教えてくれない。
  • 誕生日を指定するときにカレンダーを現時点からめくっていくという非効率な入力方法。

などなどの罠が仕掛けられています。

とにかく、一昔前の応募フォームのように勝手が悪いのです。途中で投げ出してしまう人も多くいると思います。

これに関しては、簡単に改善できる問題でもありますので一刻も早く直していただきたいと思います。

他国のボランティア事情

上で述べたような”報酬問題”への組織委員会の反論はだいたい、

「過去のオリンピックでもボランティアへの報酬は支払われていない。」

です。では、過去の大会でのボランティアへの対応を見てみましょう。

2016年リオデジャネイロ五輪・・・全員ではないが、十分な報酬を支払った。

2018年平昌冬季五輪・・・交通費+宿泊費+食費を全額支給。

2018年ジャカルタ(インドネシア)でのアジア大会・・・日当として約2300円(現地の会社員が1日に稼ぐ金額に相当。)

確かに、無償の場合もありますが、交通費や宿泊費は支払われる場合が多いようです。

地方の方が「わざわざお金を払ってボランティアをする」ようなことは無くして頂きたいものです。

ボランティアの隠された真実

この話題に関しては、下に貼ってある動画で作家・本間龍さんが詳しく解説されていますので、気になった方はご覧いただければと思います。

ここでは、理解しやすいように図を加えながら、その話の要約をしていきたいと思います。

シニアは来て欲しくない?

ボランティアの募集要項を見てみると、大会ボランティアの応募条件には「満18歳以上」とあり、シニアでも応募資格があることはわかります。

しかし、都市ボランティアを含む、積極的に募集の欄には小学生〜成人までが書かれているのにも関わらず、シニアは省かれているのです。

ここからは推測にすぎませんが、東京オリンピックは酷暑の中開催されます。そのため熱中症が懸念されています。

もし、熱中症で死者が出てしまうことがあれば、組織委員会の責任になることは間違いありません。

そして毎年熱中症で死亡する人の約半数は65歳以上のシニア世代の方です。

もうわかりますよね。そういうことです。

参考資料:東京2020大会に向けたボランティア戦略(この資料資料で資料では2.⑵でシニア世代だけが省かれています。)

東京五輪組織委員会と電通の黒い話

電通はスポンサーと組織委員会の間を仲介し、その手数料としていくらかお金をもらっている会社です。

その仕組みを図で見てみましょう。ちなみにスポンサー収入は本間氏の推定です。

この800億円は消えてしまうわけですね。

この事実は基本的にはメディアから取り上げられることはありませんので、知らなかった人も多いのではないでしょうか。

本当に予算枠の限界が1000円なのか

先日、ボランティア検討委員会の座長を務める清家篤氏は

「組織委員会の予算枠の中で最大限出せる額を提示していただいた」とコメントしています。(NHKより)

これは、本当でしょうか?

もし、ボランティアの日当を1万円としても、そこにかかる費用は

1万円×10万人×30日間=300億円

です。

スポンサーからの収入が約3000億円ですから、十分可能な気がしますが。。。

本間氏の公演動画

小学生やシニアについての話から始まり、4:31〜がスポンサーと組織委員会の話になっています。

(関連書籍)

大学の単位や授業

補足になりますが、都内の大学ではボランティア参加で単位を付加することに決めた大学もいくつかあるようです。

今現在では国士舘大学などが単位付与を決定しています。

また、都内の119大学のうち49%は単位付与を検討しており、66%が授業日程を合わせることを検討しているそうです。

最後に

どうでしたか?東京五輪のボランティアについて少しはわかっていただけたでしょうか。

皆さんの「ボランティアに参加するか否か」の決定の参考になれば幸いです。

では!

 


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